忍者、電車に乗り遅れる

街のはずれにある伊賀の湯までタラタラと歩いて到着。
15時過ぎにようやくゴールだ。
1時間ほどまったりと風呂に入って湯上りのジュースなどを飲みながら、さあ何時の電車で帰ろうとの相談。
今、乗れる電車は30分後の17時半。

急がねば、17時半の次の電車は18時57分しかない。
ここから駅までは7kmほどあり、歩くには遠すぎるのでタクシーを呼んでもらった。
なかなかタクシーが来ず、結局10分ほどかかかった。
10分ほどで行けるだろうとたかをくくったが、お祭りでめいんの道路が使えず、迂回するため10分ではいかないと運転手に言われる。
やばいやん。
電車に乗っても家まで2時間以上かかるし。

駅に着いたのは電車が出た後。
次は1時間半後か。
晩飯でも食べようかと思ったが、駅前にはなーーんにもない。
街中は賑やかなのに、JRの駅前はなーーんにもない。
駅舎以外真っ暗だ。
日が暮れると急に寒くなってきた。
田舎はよく冷える。
半袖のTシャツでは寒い。
1時間半我慢してようやく電車が来た。
関西本線は2両編成のワンマンカー。
ICカードはつかない。
電車の中は空いており、暖房が効いていた。
ここから5駅で1時間ほどかかる。
ローカル戦は駅間の距離が長い。
暖かさと疲れからほどなく眠たくなってきた。
あと少しで終点というところで何故かみんな目が覚めた。
しばらくして警笛が鳴り、ゴンという鈍い音とともに車体がすこし揺れた。
直後、硬いものに車輪が乗り上げたようでガタンという音ともに先ほどより揺れた。
急ブレーキがかかった。
我々4人は動揺した。なにがおこったんや?

車内アナウンスがあり「ただいま、鹿を撥ねました」
さらに我々4人は動揺したが、周りの乗客は誰も騒がず、平然と本を読んだり、寝たりしている。
ここでは、これは日常茶飯事のことなんか。
この後、運転手はヘルメットをかぶって車外へ出て電車の被害状況を調べ、さらに撥ねた鹿の死骸を処分していた。
この一部始終を最後尾の車両の窓から見てました。
我々以外、誰もそんなことをする人はいませんでした。
だから、これは日常茶飯事なんですって。
結局、15分遅れで出発しました。

終点の加茂に着いたら乗り継ぎの電車は出た後でまた1時間近く待たされました。
今日は待ってばっかりや。
あの撥ねた鹿はどうするんやろ?
まさか、食べるの?